こわい夢
投稿者亜希子さん
2012年11月30日 07:51:44
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新型爆弾
夕方霧雨の中を傘をさして家に向かっていた。 もう少しで家というところで、西の空に物凄い閃光が走り、数秒後に緑色の雨に変わった。 (なにかしら) 道のところどころに、泥のような茶褐色の塊が溜まっていた。 (なにこれ、きたない…) 家の前で、雨に打たれた隣のお姉さんが、 「新型爆弾だって」 と言うなり、茶褐色のドロドロした粘液になって、あっというまに家の境目の生け垣に浸み込んでいった。 (う、うぁ) 私は、逃げるように家の中に入ろうとしたが、扉のノブに触れた手がぐにゃりと崩れて流れ落ちた。 そのまま玄関の前で激しくなった雨に打たれて拡がり、形がなくなるまで溶けていった。
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