こわい夢
投稿者カタリさん
2005年09月01日 00:09:54
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トイレに突撃するヘラクレス
昔書いた20ほどの夢日記が見つかったので、投稿してみます。
学校の校舎の西側に位置する会議室で、これから会議が開かれようとしていた。その前を通ると、重苦しい沈黙がドアを隔てて伝わってきた。教室へ戻る途中、Kと行き交った。
「今日、報告書をまとめるの、君の仕事だからね」
厄介な仕事を押し付けられたようだった。それは法律書をかき回して、法案を発表するものらしいのだが、準備など何もしていない。止むを得ないので、冗談で誤魔化し乗り切ろうと考えたが、今までこの手の現実逃避が上手くいった試しはない。徐々に不安になってきた。
教室に戻ると、クラスのみんなはホームルームが始まるのを待っていた。僕は北側の後ろから2番目の席に座った。薄暗い教室だと思った。校舎全体が日の光から遮られているためらしかった。I先生が隣に来て、世間話を始めた。話に付き合っているうちに、堪え難く蒸し暑くなってきた。スーツの下に、セーターとYシャツ、さらに肌着シャツまで着込んでいた。暑いですねと服を脱ぎ始めると、「何でそんなに着込んでいるの」と笑われた。
その間にホームルームは終り、西の会議室で報告をする時間がやってきた。Y君が近づいてきて、「ネクタイの締め方は大丈夫？」と心配してくれた。分からなかったので、好意に甘えて教わった。
そのとき、事件が起こった。暴漢がトイレに立てこもり、「船を出せ！」と喚いているというのである。現状で伝わっている限り、男は会議室に収容されていた神話の動物を連れ出し、そのうちのケルベロスを人質（？）にとったそうである。騒動の中、「ヘラクレスを呼んでこい！」と叫ぶ声があった。威勢よく唸りながら、ヘラクレスが登場した。無精ヒゲを蓄え、脂で固まったような不潔な髪がだらしなく伸び、薄汚れた小豆色のシャツはくたびれ、猟銃を腕に抱えたその姿は、英雄というよりそこらの酔っ払いだった。どこか覚束ない足取りで、彼はトイレに突入した。
僕は恐れに似た衝動に駆られて、下の階に行った。階段を降りていると、上からどよめきが伝わってきた。それによると、ヘラクレスは暴漢に叩き潰され、ミンチにされたらしい。
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